[最終更新日]2019年6月6日 [読了目安]こちらの記事は4分程で読めます

『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
こども向けのお金教育って悩みますよね。キッズ・マネー・ステーションの認定講師でもあるこすぴーが、全6回でお答えしていく「おこづかいを学ぶシリーズ」の第6講座目「おとしだまはすぐに使わせよう!」をご紹介します。
お相手は、小学3年生の息子さんがいる、なつなさんです。。
よろしくお願いします!ちょうど小学3年生になったんですが、普段はおこづかいをあげてない分、おとしだまの扱いには困っているんです…。

やっぱり、普段得られない金額がもらえるから、とても悩みますよね。今回も一緒に考えていきましょう!
➤目次
1.お年玉はソッコーで使うべき!【ちきりん談】
2.お金の体験価値は下がっていく【経験談】
3.それでも不安な場合の2つの方法!
1.お年玉はソッコーで使うべき!【ちきりん談】

ちょっと、びっくりされちゃうかもしれないんですが、お年玉の使い方として結論を伝えておくね。
ぼくの結論は、こうです。
『お年玉はすぐに使うべき!』
ちょっと、これだけ聞いちゃうと、『えっ!?』ってびっくりしちゃいますよね。
じつは、これを提案したことで有名なのは、社会派ブロガーのちきりんさんです。
この記事を書いたのが、2014年ころだそうですが、当時はかなり炎上したようです。
でも、じっくりと記事を読み進めると、『うんうん、そうだよね!』と思える文章があるんですね。
すこし、冒頭部分をご紹介します。
小学校の時に5000円もらったとしましょう。
小学生にとって5000円は、自力ではとても手に入れられない大きな額です。
欲しくて欲しくてたまらなかった(でも親には買ってもらえなかった)何かを買っておけば、「やったー!!! うれしい!!!」という強い記憶が残るでしょう。
ところが数年が過ぎて高校生になると、貯金していた5000円は最早そこまで大きな額ではありません。
バイトをすれば数日で稼げる額になってしまうからです。もしくは、自分の欲しいモノもそれなりの値段になっており、小学生の頃に使っていれば得られたほどの感激は、もう手に入りません。(ちきりんブログより)
こういう経験ってみなさんはありますか??
実は、ぼくもこういう体験あるんですよ…(第2章でお話しますね)
大人になった今思うと、なんであの時もっと思い切れなかったんだろうって!
ここでとても心に刺さるフレーズだったのは、下記の言葉でした。
「やったー!!! うれしい!!!」という強い記憶が残るでしょう。
(ちきりんブログより)
ぼくは、こういう、お金を使うことで強い記憶に残る衝撃体験をいかに積ませられるも、
こどもへの【生きた学習体験】だと思っています。
コツコツお金を使うだけではなくて、
大胆に使えるスキルも持ち合わせてほしいと思っています。
ちょっと最初はびっくりしましたけど、ちきりんさんのブログも読むと、『うんうん』ってうなづけるところもあります…。

そうだよね、2章でちょっと僕の個人的な体験談とともに大事なエッセンスを紹介するね。
2.お金の体験価値は下がっていく【経験談】

先生の小さい頃の経験談をすこし紹介するね。
ぼくも小さい頃から、おじいちゃんおばあちゃんからお年玉をもらっていました。
しかも!
小学校低学年で5,000円くらい
小学校高学年では10,000円くらい
ちょっと相場よりかは高いかな?と思うぐらい、お年玉をもらっていました。
やっぱりその時の気持ちを思い出してみると、『すっっっっごい、嬉しい!!』って気持ちになりました。
もう、それはそれは、わくわくした気持ちでいっぱいでした。
おじいちゃんとおばあちゃんには、本当に感謝ですね。
ただ、その当時の両親の教育は一般的な(?)だったように思います。
『しっかり、貯金しておきなさい。』
わざわざ、銀行口座まで作ってくれたのですから、
今、思うとすごいことです。
で、当時のぼくもやっぱり親の意向に背くほど、
意志は強くなく…もらったお年玉は全額貯金していました。
通帳を見ると、数万円の文字を印字されて、『おお~っ!』って気持ちに一瞬なりますが、後日、お金を貯金したことすら忘れて、数年経ちます。
高校1年生くらいになって、
友達とも映画やゲームセンターに遊びに行くようになりました。
当時はバイトもできなかったので、おこづかいの範囲でやりくりですが、
どうしても厳しいものがあります。
そこで、小学校のお年玉を思い出します。
『あのときの貯金があったはず!』
ごそごそと探すと、通帳が見つかり3万円くらいありました。
もちろん、高校生からしても3万円は大金ですが、
映画行ってゲームセンター行ってご飯食べたら6,000円くらいすぐ使えちゃいます。
それを5回やったら、すぐ終わる金額。
正直、3万円使って記憶に残った経験はこれっぽっちもなかったです…。

こんな風に、小さい頃は大金と思えても、歳を重ねるごとに、そのお金の体験価値は下がります。
この3万円を高校生のときに使うのか?
それとも、小学生のときに使うのか?
このお金を使う時期によって、得られる体験価値には大きな差がありました。
ちきりんもブログで紹介していますが、
高校生であれば、10万円くらいないと『すげーお金使っちゃった!!』ってならないかもしれませんね。

でもね!一個だけ、親の教育に背いて買ったものを覚えています。それはスラムダンクです。
当時のぼくはマンガが大好きでワンピースやハンターハンターは愛読書でした。
で、どうしても、友達がみんな読んでいたスラムダンクが欲しくてしょうがなかったんです。
しかも、全巻一括の大人買いを一回やってみたかったんで、こっそりチャレンジしました。
31巻までのマンガでしたので、金額は数万円になります!
本当に、この時のドキドキ感は今でも覚えています。
そして、全巻自分で買って読んだことで、当時サッカーをやっていたのですが、
バスケもとってもやりたくなりました。
当時はあまりバスケ仲間とは遊んでいなかったのですが、
交友するようになり友達がたくさん増えましたね。
『お金を使うことでこんな経験も得られるんだ!』
大人になった今でも鮮明に覚えています。
なるほど、お金を使うことで、体験価値を大事にしてあげるってことなんですね。

その通りです^^!ぜひ、小さいうちにお金を使って得られる体験価値を経験させてあげてください!
3.それでも不安な場合の2つの方法!

もちろん、それでも不安を覚える親御さんは多いと思います!そこで、そんな時の方法を3つご紹介します。
① 【傾斜を教える】自分の使える額を多めに残してあげる!
全額をすべて使わせるのではなく、一部をおおきく使わせる方法です。
たとえば、お年玉を小学3年生で合計20,000円もらったとします。
5,000円は貯金をして、
残り15,000円で自分が使いたいものに使わせてあげましょう。

失敗も成功のもとです。正直、大人になってから数百万円、数千万円の失敗をするくらいなら、こどもの内に数万円で失敗するほうが安いものです。
ぜひ、お年玉は、高額なお金の使う経験をご自身にさせてあげてください。
② 【投資を教える】投資の口座を開く
難易度が高いかもしれませんが、投資を教えるのもひとつの手であります。
最近では、小学生でも株式投資をはじめたり、ジュニアNISAがあるくらいですからね。
ここで、お金にはおおきく3つの方法があることを教えましょう。
・使う
・貯める
・増やす
最後の増やす方法を教えるのも、生きた学習体験です。
年金制度の崩壊が最近ではニュースでとりあげられています。
『お金は使うだけでなく、増やすこともできるのだ』
と小さい頃から教えるのも金銭教育のひとつです。
まずは、①の傾斜をつけてから実践させてみようかなと思います!でも、やっぱりお金の体験価値を考えて、使わせる経験も積ませてみますね。

はい、ぜひチャレンジしてみてください!
僕にとってのスラムダンクが、きっと皆さんのおこさまにもあるはずです。ぜひ、生きた学習体験を積んでいきましょう!
・第3講:【STEP2】与え方ってどうすれば?3つの与え方を決めよう!
・第4講:【STEP3】額はいくらにする?渡す金額を決めよう!
・第5講:【STEP4】管理のさせ方は?3つの目的に分けて管理させる!
・第6講:【STEP5】お年玉をもらったら?大胆に使わせることも大事!←イマココ
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