[最終更新日]2019年6月3日 [読了目安]こちらの記事は3分程で読めます

『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
こども向けのお金教育って悩みますよね。キッズ・マネー・ステーションの認定講師でもあるこすぴーが、全6回でお答えしていく「おこづかいを学ぶシリーズ」の第4講座目「おこづかいの額はいくらにする?」をご紹介します。
お相手は、小学3年生の息子さんがいる、なつなさんです。
よろしくお願いします!ちょうど小学3年生になったんですが、最近「おこづかい欲しい」が口癖になって悩んでいるんです。

やっぱり、いつからおこづかいをあげるか、とても悩みますよね。一緒に考えていきましょう!
➤目次
1.小学生のおこづかい相場は500円が多い
2.使う範囲に応じた金額にしましょう!
3.おすすめはスモール・ステップアップで管理範囲を広げる
【キッズ・マネー講座】 8月24日(土)開催!@東京・新宿 おこさまへのお金教育、始めてみませんか? 【保護者向け】おこづかい教育の説明会付き
▶1回目:10:30~12:00 ≫お申込みはこちらへ 残り3組‼ ▶2回目:13:30~15:00 |
1.おこづかいの相場は500円が多い

まずは、全国的にどのくらいの年齢からおこづかいをもらっているのか調査アンケートを見てみましょう。
下記は、金融広告中央委員会*という団体が、「こどもの暮らしとお金に関する調査(2015年度版の3回目)」を行った結果がありましたのでチェックしてみましょう。
*金融広告中央委員会とは…都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体等と協力して、中立・公正な立場から、暮らしに身近な金融に関する幅広い広報活動を行っている団体(HPより)
<こどもの暮らしとお金に関する調査>
*2015年度版の3回目の調査より
こちらの調査結果を見ると、おこづかいをもらっている場合
①月1回もらうパターン ②ときどきもらうパターン
で金額が異なるようです。
<最も多い回答(最頻値)>
①月1回もらう場合
全学年 ➤500円
②ときどきもらうパターン
低学年と中学年 ➤100円
高学年 ➤1000円
この結果を見ると、定期的にもらう場合は、
500円が相場だということがわかりました。
調査母数が全国290校の50,149名の児童・生徒から回答してもらっているようなので、
それなりに確率的には信頼できそうな数字ですね。
おそらくですが、この500円には、金額的に見ても、
毎日のおやつや高額な学校用品は入ってはいない金額のように思います。
すこし意外なのは、低学年でも500円渡している家庭が多いということです。
小学校1・2年生からすると、500円って大金のように思いますが、
約20%の家庭では毎月500円を渡していることがわかりました。
うちの小学3年生の息子には、いまだにおこづかい渡してないんですが、意外にも皆さん渡しているんですね。
それは、息子がおこづかい欲しがるわけだ~。

きっと、それぞれの家庭での工夫があったうえで渡しているのだと思います。もう少し、深掘りしていきましょう。
2.使う範囲に応じた金額にしましょう!

いちがいに、いくら渡したらよいか、議論は尽きることはありません。大事なのは、こどもにどこまでを管理させたいか、です。
おこづかいの額をいくら渡したらよいかは、
正直なところ、いちがいに言えません。
たとえば、
・文房具など、学校の用具まで買うならば、ある程度高額になる
・生活必需品以外の自分の買いたいものだけなら、ある程度低額になる
・何か遠足などのイベント時だけなら、そのイベント次第で金額が変わる
こんな風に、使う場面やシーン、どこまで使わせたいかで金額が異なります。
また、ご家庭の所得によっても、渡す金額は異なって当然だと思います。

ぼくの友達で、超富裕層の同級生は、毎月5000円もらっていたケースもありましたからね!
それは…すごいですね(苦笑)

それは一部のレアケースで置いといたとして、なので、ぼくは『使う範囲に応じた金額にしましょう!』といつもアドバイスしています。
なるほど、『何を使うおこづかいだよ』と決めて渡すことなんですね。
3.おすすめはスモール・ステップアップで管理範囲を広げる

ぼくのおすすめは、徐々に管理範囲を広げてあげること!ですね^^
また、おこづかいを定額制であげるのか、歩合制であげるのかは、別途記事で書きますが、
いわゆる定額制の場合は、アンケートにもある通り、数百円から始めるのがよいと思います。
たとえば、よく多い金額の決め方として、下記のようなものもあります。
▶学年×100円
▶学年×100円+100円
▶低学年:500円 高学年:1000円
ぼくのおすすめは、
上記のような金額設定の方法からはじめて、徐々に、
スモール・ステップアップでおこづかいの管理範囲を広げてあげる
ことです。
いつまでも、自分の買いたい用のおこづかいをあげてもダメだし、
また、一切おこづかいを渡さないのも、
せっかくの生きた学習体験がなくなるので、もったいないと思います。
というのも、大きくなったらこどもは、
親元から離れて自立するときがくるからです。
いつかは、自分の給料の範囲内でやりくりして生きていく時が来るのです。
十分な給料をもらっているはずなのに、
自己管理ができず、買いたいものだけ買って、
たとえば、穴の空いた靴下をはいて日用品が買えない大人もいます。
(実は、ぼくの周りにもいたりします…)
そのため、こどものうちから、
管理するお金の範囲を徐々に広げてあげて、
生きた学習体験を積ませてあげることが大事だと思っています。
たとえば、下記のようなステップはひとつの事例です。
▶学年×100円を渡している小学3年生の場合
STEP1
毎月300円のおこづかい
用途:自分の買いたい雑誌や雑貨類など、こども本人が買いたいもの
徐々に管理ができてきたら、使う用途を広げてあげましょう。
次のステップです。
STEP2
毎月600円のおこづかい
用途:友達や親戚の誕生日プレゼントなど、ひとのために使うお金も含めて
さいごが、ちょっとハードルが高くなります。
各、ご家庭でも、マイルールが必要な領域でしょう。
STEP3
毎月1000円のおこづかい
用途:遠足のおやつや学校の文房具など生活必需品への用途や、いざというときの貯金を含めて
さいごのSTEP3は、毎月1000円渡してしまうと
自分の好きなものしか買わない子も出てくるかもしれません。
そんな時は、しっかりと親が適切に指摘・指導してあげる必要がでてきます。
もしうまくいかないようでしたら、
STEP2に戻すことも検討してあげるとよいでしょう。
大人もこどもも同じで、なにごとも【経験→失敗→成功のサイクル】です。
しかも、それをスモールステップアップで進めていけるといいですね。
年に1回などは、金額の見直しをするのも一つの手です。
そうすると、わたしの息子にはSTEP1から様子を見て渡してあげようかなぁ。やっぱり、親も心配なので、徐々に管理範囲を広げるほうが安心ですね。

そうですね。ぜひ、貴重な生きた学習体験ができる機会ですので、社会勉強の意味でもこどもに任してあげてほしいと思います。
・第3講:【STEP2】与え方ってどうすれば?3つの与え方を決めよう!
・第4講:【STEP3】額はいくらにする?渡す金額を決めよう!←イマココ
・第5講:【STEP4】管理のさせ方は?3つの目的に分けて管理させる!
・第6講:【STEP5】お年玉をもらったら?大胆に使わせることも大事!
【キッズ・マネー講座】 8月24日(土)開催!@東京・新宿 おこさまへのお金教育、始めてみませんか? 【保護者向け】おこづかい教育の説明会付き
▶1回目:10:30~12:00 ≫お申込みはこちらへ 残り3組‼ ▶2回目:13:30~15:00 |