[最終更新日]2021年03月23日↺ [読了目安]こちらの記事は5分程で読めます

『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
ブリヂストン〈5108〉の株主総会(第101回目)が2020.03.24に行われました。
新型コロナウイルスの影響も心配されるなかでの開催ということで、ブリヂストンの財務体質に関しても分析してみました。
➤目次
1.ブリヂストンの2019年株主総会情報!
Point ➤新型コロナウイルスの対策ばっちり!
2. ブリヂストンの株主総会の雰囲気は?
Point ➤新型コロナウイルスの影響は不透明!
3.ブリヂストンは強い財務体質なのか?
Point ➤財務健全性が非常に高い企業である!
▼前回の株主総会の記事はこちらから!
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1.ブリヂストンの2019年株主総会情報!
Point ➤新型コロナウイルスの対策ばっちり!
▸資料 株主総会の会場

新型コロナウイルスへの対策も行いながら、開催をされておりました!概要から振り返りましょう。
▸資料 招集通知
【開催情報】日時:2020年03月24日(火)AM10時
場所:パレスホテル東京「葵」
質疑応答も盛り上がり、第2章で詳しく述べるため、当日の議事進行をご紹介しておきます。
➤参加者数
ざっくり500名ほどの参加者でした。
やはり新型コロナウイルスの影響で、
若干ですが、昨年よりも参加者数は少ない印象でした。
➤参加者層
ご年配の方を中心とした投資家の方が多かった印象です。
➤配当金
前期と同額の1株あたり160円になります。
➤お土産
特にはありません。
➤展示
➤新型コロナウイルスの対策
・マスクの着用を促す
・会場に入る前にアルコール消毒を促す
・係員もマスクの手袋の着用を行う
・席も隣の方と密接しないよう間隔を空ける
・マイクも都度除菌する
・体調が優れない方は医務スペースへ行く
・議事進行を10~11時を目途に短時間で進行する
本当に開催することへの、大変なご苦労があったと想像します。
スタッフの方や関係者しかり、滞りなく開催しており非常に素晴らしかったと思います。
特に、11時を目途に閉会することを目標に、
長時間の滞在とならないよう事前にアナウンスしておりました。
実際に津谷氏の議事進行により約1時間ほどで終了しましたので、
非常に効率的かつ効果的に議事運営されておりました。
▼新型コロナウイルスへの対策案内と消毒液

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2.ブリヂストンの株主総会の雰囲気は?
Point ➤新型コロナウイルスの影響は不透明!

やはり新型コロナウイルスへの影響を心配する声が多数寄せられました!事前質問でも石橋氏が答弁をしておりましたので、非常に興味・関心の高いテーマだったと思います!
<質疑のあったテーマ>
・新型コロナウイルスのオリンピックへの影響は?(事前質問)
・Tom Tom社のデジタルフリートソリューション事業の買収の評価は?
・多角化部門でも営業利益が減益した要因は?
・2020年度は配当金160円を確実にできるか?
・世界に占めるタイヤシェアの状況は?
・役員の持ち株数を増やしたほうがいいのでは?
・社会課題をどのように捉えているか?
・定性的な先行きへの見通しは?
※赤字は新型コロナウイルス関連に関する質問事項
Q.新型コロナウイルスのオリンピック・事業への影響は?(事前質問)
新型コロナウイルスの影響見通しは非常に難しい。従業員など、健康や安全を守ることを最優先に取り組む。リモートワークができるよう働き方も変えていき、成り行きを注視する。また、オリンピックは延期も含めて複数のシナリオを考えて、機会は最大限に活用して企業価値を最大化していく。
事業への影響の見通しも難しい状況である。中国へは事業やサプライチェーンも含めて、依存しているわけではない。しかし、アメリカは売上高の半分を占めるので、大きい影響が見込まれる。
Q.2020年度は配当金160円を確実にできるか?
配当は業績や見通し、投資への見込みを勘案して、20~40%の配当性向で継続的に行っていきたい。
強い財務体質がブリヂストンにはある。また、各国も景気刺激策を実行していくだろう。総合的に勘案して実行していきたい。
やはり、投資家の方たちの気持ちとしては、
新型コロナウイルスの影響から、株主還元や事業への見通しを気にされておりました。
また、ブリヂストンはオリンピックの公式パートナーでもあるため、
東京2020オリンピック・パラリンピックへの開催を懸念する声もあるそうです。

先行が不透明な状況で見通しを示すことは困難という状況でした。ここでブリヂストンが強い財務体質と津谷氏からも言及がありましたので、次章で検証してみましょう!
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3.ブリヂストンは強い財務体質なのか?
Point ➤財務健全性が非常に高い企業である!

新型コロナウイルスの影響で、多くの企業へ打撃が来ると思われます。そこで、ブリヂストンの財務体質を分析しておき、耐えうる財務を持っているのか検証してみようと思います!
▼配当金と配当性向の推移 ➡ 良い◎(2019年決算説明会資料より)
【Point】
配当金も配当性向も、非常に安定的かつ右肩上がりで推移しております。配当性向とは、親会社株主に帰属する当期純利益のうち、どのぐらい配当金に回しているのか?の比率のことです。30%前後が上場企業の平均値と言われるなか、高い比率を示していることがわかります。
▸配当性向を勉強したい方向けの記事
▼自己資本比率の推移 ➡ 良い◎(2019年決算説明会資料より)
【Point】
総資本に占める自己資本の割合を示す自己資本比率ですが、近年は60%前後を推移しております。こちらは、最低ライン30%以上、50%以上あると優良といわれる数値のため、非常に財務健全性の高い数値だと認識できます。
▸自己資本比率を勉強したい方向けの記事
▼フリーキャッシュフローの推移 ➡ 良い◎(2019年決算説明会資料より)
【Point】
フリーキャッシュフローとは、本業で稼いだキャッシュから、投資分のキャッシュを差し引いた、企業が自由に使えるキャッシュと言われるものです。(営業C/F+投資C/F)金額こそ安定しないものの、近年はプラス値で推移しているため、自由に使えるキャッシュを多分に保有している状態であるといえます。
■流動比率(短期的な安全性)
2019年12月期: 223%(良い◎)
【Point】
短期的な安全性を示す流動比率はなんと、驚異の223%!150~200%あれば最低ラインの数値と言われるなか、目先1年以内の倒産可能性は限りなく少ないといえる数値でした。
▸流動比率を勉強した方向けの記事
■固定比率(長期的な安全性)
2019年12月期: 88%(良い◎)
【Point】
長期的な安全性を示す固定比率は、固定資産を純資産ですべて賄えているのか?という指標でした。そのため、100%以下であることが望ましい指標なのですが、安全圏内の数値です。
しかも、工場など製造業のため固定資産が多くなりがちな企業にも関わらず、100%以下の数値でしたので非常に優良な数値です。
▸固定比率を勉強した方向けの記事
■固定長期適合比率(長期的な安全性)
2019年12月期: 66%(良い◎)
【Point】
固定比率が100%を超えた場合にチェックしておきたい固定長期適合率です。こちらは、固定負債まで含めたら、固定資産を賄えているのか?という指標ですので、100%以下が望ましい数値です。66%と非常に優良な数値でしたので、こちらも健全性の高い結果となりました。
▸固定比率を勉強した方向けの記事
以上の結果から、ブリヂストンは非常に強い財務体質を確保している企業といえます。
津谷氏のおっしゃるとおり、財務健全性の高い企業ですので、不況や一時的な業績低迷があったとしても、倒産などは考えにくい企業といえます。
新型コロナウイルスも一時的な影響と判断できれば、おそらく継続的な配当金は十分確保できるでしょう。

今回は、新型コロナウイルスの影響で財務体質についても分析してみました。こうして、株主としてもきちんと財務分析できると安心感が増しますよね。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。
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