[最終更新日]2019年10月14日↺ [読了目安]こちらの記事は4分程で読めます
『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
ふゆみさんと一緒に、財務諸表・決算書の読み方を3時間でマスターする無料講座の2-10回目となります。
今回は、2つ目の成長分析「成長のパターンを知る方法」を解説します!
前回は、ざっくり見ればいいので、とてもシンプルに理解できました!今回はどうでしょうか?
今回は少し専門的な要素も加わります。
1.企業の成長パターンは2つある!
2つ目に解説する成長性分析は、
『成長するパターンを知る』
ということです。
『対象の企業が、どうやって成長してきた会社なのか?』を知ることで、これからの成長期待度を測ります。
< 2つの成長のパターン >
① 自力で成長するパターン
② 他社と合体するパターン
それぞれのパターンを解説していきます。
2.① 自力で成長するパターン!
1つ目は、『自力で成長するパターン』です。
別名を、有機的成長(オーガニック・グロース)とも呼びます。
別名までは覚える必要はありませんので、理解だけで大丈夫ですよ。
自力で成長って、会社が自分自身の力で大きくなるってこと?
その通り!少し解説していくね。
前回の前段のお話でもでていたように、
会社は戦略的に経営しないとこどものままであります。
ゆえに、適切な投資を繰り返して、稼げるようになり、
さらに大きな投資が行えて…
さらに大きな利益を生む…
このような循環が必要であります。
サイクルに当てはめると、下記のようなステップを多年度の推移で分析します。
< 投資のサイクル >
資本を投入 → 資産を購入 → 売上をあげる → 利益を生む
STEP1 資本を投入(純資産)
十分なお金を集める→年々と資本が大きくなっているのか?
STEP2 資産を購入(固定資産)
十分な資産を投資する→年々と投資を行えているのか?
STEP3 売上をあげる(売上高)
十分な売上をあげる→年々と売上が大きくなっているのか?
STEP4 利益を生む(利益剰余金)
十分な利益をあげる→年々と利益が大きくなっているのか?
この4つのステップが、多年度の推移を分析して、
順調に右肩あがりで伸びているのか?
を確認する必要があります。
(もちろん、投資が拡大せずとも、売上と利益が拡大しているにこしたことはありません。)
この成長パターンの代表例が洋服の『ユニクロ』さんだね。
たしかに、「海外工場で製造して日本で売る」みたいなイメージがあります!
こういう企業は本当に底力がある会社が多いですね。
逆に、十分な投資を多年度に渡って行っているにも関わらず、
十分な売上高と利益が生まれていない場合は、成長性に要注意です。
3.② 他社と合体するパターン!
2つ目は、『他社と合体するパターン』です。
別名を、M&A(買収・合併)とも呼びます。
M&Aって言葉は本当に耳にする機会が多くなりました!
そうだね。最近は、M&Aする会社は本当に増えました。
自力で成長せずとも、他社の力を借りて成長することもできます。
自分の会社でイチから育てていくと、時間がかかってしまう場合は、
既に先行している会社を、自分の会社と合体させて、一緒になって取り組みます。
そうすることで、時間をかけずに新規事業の展開をすることができ、
さらなる成長を見込むことができます。
(M&Aをしているかは、決算資料に書いてありますので、そちらの情報をチェックすることが大事です。)
この成長パターンの代表例が『ソフトバンクグループ』さんだね。
え、あの携帯会社の??
そうです、実はソフトバンクグループの内、半分くらいしか携帯事業の売上はないんだよ。
ええ!?それは知らなかった。セグメント分析で習ったやつですね。
実は、投資会社としての要素が半分を占めています。世界中の有望な企業を買収しているんだよ。
このように、ソフトバンクグループの事例もそうですが、
他社と合体して大きくなるパターンもあります。
ただし、買収した企業が必ずしも好調とは限りません。
もしかすると、何年も赤字を出す可能性もあります。
その場合、買収先の会社の価値を下げる『減損損失』という処理をしている場合もあります。
このように、買収して大きくなっている場合は、『減損損失』が頻繁に行われているかも要チェックです。
理想は、買収した会社とともに、その事業が大きく育っていることですね。
次回は最終の分析の型を教えます!ついにラストだね。
はい、次回も宜しくお願いします!
以上までは、分析の3つの型でした!
ありがとうございます!これですぐに実践できますね!
次は、実際の企業を元に今まで習った知識をフルに活用していきます!
実例でやるのが嬉しいです!次回も宜しくお願いします。
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