[最終更新日]2019年4月11日 [読了目安]こちらの記事は2分程で読めます
『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
ふゆみさんと一緒に、財務諸表・決算書の読み方を3時間でマスターする無料講座の3-13回目となります。
最後の成長性分析となりました。ここは成長要因の分類分けです!
これですべての分析が完結するんですね…!
なんだか感慨深いです。
1.『外部・内部要因』を分類する!
さっそく、今まで分析していた内容を、内部要因と外部要因に分類分けしていきましょう。
▶ 外部要因
✔ 2008年の金融危機
✔ 燃油価格の乱高下
✔ 景気悪化による企業出張の減少
✔ お客様シートのグレードダウン
▶ 内部要因
✔ 高い人件費による支出
✔ 高い企業年金費用による支出
✔ 大型航空機の保有
✔ 最新鋭機材の購入
✔ 赤字路線の継続化
こうして見ると、外部要因の影響も受けつつ、内部要因もやっぱり持ち合わせているんですね。
そうだね、それはきちんと決算短信でも分析されていることだから、JALももちろん気づいてはいたんだろうね。まとめておこうか。
▶ 気づいたこと
✔ 継続的な高コスト体質からの、景気悪化による需要減少が響く
✔ “安全”という名の設備投資が継続している
✔ 赤字路線でも廃線できにくい半官半民体質
▶ 分析ポイント
✔ 『赤字路線』を理解する
✔ 『半官半民』を理解する
内部要因に関しては、改善の兆しが見えないと(いわゆる”対策”)
中々成長性があるとはいいがたい部分もあります。
外部要因に関しても、自社ではコントロールできにくい面もあるため、
成長性に関しては、厳しい状況が続いていました。
2.『赤字路線』を理解する!
決算短信の経営成績でも、頻繁に『赤字路線』という言葉がでてきました。
赤字路線の解説を少ししておきます。
たとえば、JALが羽田ー鳥取路線の地方便を持っていたとします。
赤字路線とは、毎回、飛行機は飛ばすものの支出が収入を上回ってしますことです。
地方便であると、乗客の絶対数が少ないため、
中々収益にまで繋がりにくい事実もあります。
じゃあ廃止すればいいっこと?
いいえ、それがそうもいかない事実もあります。それが『半官半民』というキーワードとも関係しています。
3.『半官半民』を理解する!
JALは、今となっては民間の会社ですが、昔は国が運営していました。
また、飛行機という空のインフラを担う会社のため、
民間になった今でも、半分は国の意向もないわけではない事情もあります。
そのため、単純に利益がでないからといって、すぐに廃止してしまっては、
そこを利用している地元民や居住者の生活の便が途切れてしまいますよね。
なるほど~…。単純な営利経営ではやっていけない事情もあったんですね…。
この場合は、それ以外の部分で、しっかりと収益性を確保しておかないといけなかったのでしょうね。中々、企業経営は難しいところがあります。
すこし結末が切ない感じもしてきました。
3時限目第13回目の授業、大変お疲れさまでした^^
次の授業は 「3-14 分析の総まとめとJALの復活劇」です。3時間無料講座はついに次の講座でフィナーレです。
ひと休みしたら、ぜひ読んでみてくださいね!
・3-11 大きくなるかな?① 『バランスの良さ』を知る!- 日本航空(JAL) -
・3-12 大きくなるかな?② 『成長のパターン』を知る!- 日本航空(JAL) -