[最終更新日]2020年01月03日↺ [読了目安]こちらの記事は6分程で読めます

『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
髙島屋〈8233〉の2018年度株主総会(2019年3月期)に、はるきさんと参加してきました。
髙島屋さんの本社は大阪府にあるということ、東京から大坂まで駆けつけてくれたんですね!

とても楽しみにしていました!
なにより、総会後は、大阪の髙島屋さんにも足を運べて満足です!株主総会で、『大阪店の化粧品売り場にたくさんの外国人客が押し寄せている!』というインバウンドのお話があったので。
それはよかったです!今回は、株主総会での質問を受けて、現場取材もできて良かったです。みなさんにも株主総会の様子をレポートしていきましょう!
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1.髙島屋の2019年の株主総会情報!
Point ➤大阪なんばのスイスホテル開催
▶写真1 株主総会の看板

髙島屋は下記の記事でも書いたとおり、日本橋髙島屋S.C.の新館をオープンさせています。まちづくり戦略を掲げ、戦略的に投資を行っています。
>>髙島屋のまちづくり戦略がすごい!
>>髙島屋の2018年度決算速報(2019年3月期)

まずは開催情報を振り返っておきましょう。2018年度の招集通知(総会の案内資料のこと)はこちらから見られるので、ぜひご覧ください。
【開催情報】
日時:2019年5月21日(火)午前10時
場所:大阪市中央区難波5丁目1番60号 スイスホテル南海大阪 8階 浪華の間
▶招集通知
(2018年招集通知より)
スイスホテルということで、なんばを象徴する場所で開催していましたね。

カフェラウンジもキレイで、とても素敵なホテルでの開催でした。スイスホテルは、髙島屋大阪店と本当に近い場所にあるんですね!
▶写真2 スイスホテル
▶写真3 総会土産の案内
株主総会のお土産は、昨年にひきつづき取りやめていました。

そうでしたね、しっかりと掲示もされていました。最近は、不公平感をなくすために、株主総会のお土産をとりやめる企業も多いようです。
ざっと、当日の株主総会の情報をまとめておきます。
とても質疑応答が盛り上がり、第2章でもご紹介していきます。
▶参加数:333名の株主数
▶参加者層:地元大阪住まいの高年齢層の方
▶展示物:なし
▶お土産:なし
▶議事進行:
10:00 開会
10:05 監査報告 事業報告等
10:40 質疑応答
12:02 議案の再掲
12:05 閉会

補足ですが、株主総会の出席のためには、郵送されてくる『議決権行使書』が必要です。必ず、忘れずに持っていきましょう!
2.髙島屋の株主総会の雰囲気は?
Point ➤髙島屋を愛する株主でお客様でもある!
やはり、質疑応答にはかなりの時間を割いていましたね。質問数、20個以上!時間も1時間強の時間をとられていました。

愛情あるお叱りもあり、また興味を引く質問もたくさんありました。わかる限りでの質問テーマを分類しておきます。
▶株主総会で質問されたテーマ
【8つ】ブランド・サービス
【4つ】株価・株式構成
【3つ】インバウンド(外国人)
【3つ】株主優待
【2つ】女性・外国人従業員
【3つ】その他
ブランドイメージやサービス面に対する指摘や質問が圧倒的に多かったです。参考にいくつか質問事項をご紹介します。
▶質問
・トラブル時のアフターフォローをきちんとしてほしい
・お菓子売り場が最近楽しくないので改善してほしい
・売り場や入り口での客マナーをきちんと注意してほしい

やはり、百貨店の王様でもある髙島屋さんのブランドイメージを保つにも、皆さんサービス面に対するお叱りが多かったですね。でも、みなさんとても愛情あるお叱りだとも思います。
本当にそうですね。枕詞には、『小さい頃から髙島屋に通っていて、強い憧れがある。』と嬉しい言葉をつける方もいました。

ほんとうにみなさん、小さい頃から髙島屋に慣れ親しんでいて、応援の気持ちがあるのだなと感じる質疑応答でしたね。
わたしはあまり株主や投資家というものと携わる機会が少なかったですが、投資家とは、株主でもあり、お客様でもあるということがよくわかりました。

そうです!いいことに気づいてくれました!
投資とは、その企業を応援したい意思表示です。
その企業に頑張ってほしいから、自分の大事なお金をだして応援するわけです。なので、はるきさんのおっしゃる通り、投資家とは、株主でもあり、お客様でもあるといことです。
そう考えると、投資って悪くないです。
『日本人はあまり、投資になじみがない』とよく聞きますが、投資がもっと盛んになれば、出資される金額が増えるので、企業はさらにいろいろな事業活動ができるし、また、頑張ろうと奮起もしてくれます!
(もちろん、利益追求しすぎて不祥事はダメですけどね。)
ぼくもすこしづつ、投資をやってみたくなりました。いまは、中小企業診断士の勉強で忙しいですけど、受かったら、本格的に始めていきたいと思います。

中小企業診断士の資格で、企業分析や経済に関する勉強もするので、とても活かされると思うよ!大変だけど、頑張れ!
3.大阪店の化粧品売り場にせまる!
Point ➤外国人が殺到する3つの理由がある!

質問のなかに、インバウンド需要に関する気になる質問・指摘がありましたのでご紹介します。
▶質問
・インバウンド需要の高まりで外国人客が増えても、日本人客へのサービスは変わらないでほしい
・化粧品売り場が外国人ばかりで、ぜんぜんゆっくり接客してもらえない
とくに2つ目の指摘に関して。
『そんなにも、化粧品売り場で外国人客が来店されているのか?』
とても気になったため、
総会終了後に髙島屋大阪店の化粧品売り場を覗いてみました。
化粧品売り場はわたしもふだん寄らない場所なので、質問が出た時にびっくりしました。しかし、なんば・心斎橋・道頓堀は、ほんとうに外国人旅行客は増えましたよ!

個人的にもそのエリアを歩いてみたけど、アジア系の旅行客が本当に増えましたね!ニュースで報道されるインバウンド需要を肌で感じる機会となりました。
そこで、髙島屋大阪店の化粧品売り場にも寄ってみることにしました。
あらためて、高島屋大阪店は、なんば駅からほど近いところに位置しています。
外観も髙島屋らしいシルエットなのですぐにわかると思います。
▶写真4 大阪店の外観①
▶写真5 大阪店の外観②
化粧品売り場は、髙島屋大阪店の1階に位置しています。
エリア図にすると、下記のようなイメージになります。
▶写真⑥ 1階エリア図
ここで、1階の化粧品売り場に足を運ぶと、びっくり。
質疑応答にあったとおり、お客様であふれていました。
客層はたしかに外国人旅行客でアジア系(中国・韓国系)の方が多い印象を受けました。
▶写真7 化粧品売り場
(わかりにくいですが、奥に見えるのがお客さんの行列です)
もちろん、外国人層にも対応できるように、決済サービスも導入しているようです。
▶写真8 決済方法
これにはわたしもびっくりしました!こんなにも、化粧品売り場に足を運んでいるんですね。たしかに、ドラッグストアに足を運ぶ外国人も多いですので、化粧品だって同じですよね。

もちろん『免税』という理由もあると思うのですが、これにはいろいろな魅力があると思い、3つ考えてみました。
① 日本の百貨店接客が丁寧である
ひとつめは、『日本の百貨店接客が丁寧であること』だと思います。
百貨店の化粧品売り場には、実際に店員さんにお試しで化粧をしてもらうことができます。そこで、百貨店の店員さんから、丁寧なサービスを受けられることが、魅力のひとつだと思います。
というのも、株主さんからも質疑応答では、『ゆっくり店員さんといっしょに選んで買うことができる』という感想がありました。たしかに、ドラッグストアでは、そんなサービス受けられませんもんね。
日本の百貨店らしい、丁寧なサービスと提案を受けられることが、外国人客層にも受けているのかもしれません。
事実、実際に足を運ぶと、化粧のお試しサービスができる売り場には、そうでない売り場と比べると、人があふれかえっていました。
② 日本の化粧品がアジア人の肌に合う
ふたつめは、『日本の化粧品がアジア人の肌に合う』ということです。
もちろん、わたし自身は使ったことがありませんが、お客様で盛り上がっている売り場をあげてみますと・・・
・ファンケル
・資生堂
・コスメデコルテ(コーセー)
・アルビオン(コーセー)
・POLA(オルビス)
どこも日系企業でした!

これにはびっくりです。韓国コスメとかも人気なのは聞いていましたが、日本ブランドの化粧品も大人気でしたね!
もしかしたら、『同じ日系人の肌に合う』のも理由なのかもしれませんね。これはよくわたしの妻も言うことなんですよ。肌に合うか合わないかが、まず大事だって。

なるほど!それも面白いひとつの見方かもしれません。毎日使う化粧品が肌に合わないと、そもそもどんなに欧州ブランドで流行っていようが使いたくないですもんね。
③ 日本が諸外国と比べると安い
みっつめは、そもそも『日本が諸外国と比べると安い』ということです。
これはみなさんびっくりかもしれませんが、日本はいま、本当に安い国になっています。
たとえば、日本はアベノミクスの効果により、ここ10年くらいで”円安”に推移しています。
2014年では1ドル=80円だった為替も
2016年では1ドル=120円です。
これは、日本人からしたら、1ドルの缶ジュースを、
2014年は、80円で買えていたのに
2016年は、120円払う必要がある
と、いうことです。
であれば、諸外国からすると、日本でモノを買うのが安いわけですよね。
外国人は、1ドル持っていれば、80円のモノではなく120円のモノを買えるのですから。
ホリエモンも近畿大学の卒業式スピーチで語っていましたね。『タイのマッサージと札幌のマッサージ料金に大差ない国になっている』(動画内6:30あたり)といっていました。

化粧品はあまり値崩れしにくのかもしれないけど、それでも海外の賃金が高くなっていれば、相対的に日本の商品は安くなりますもんね。
このような要因もあって、化粧品売り場にインバウンドとして、外国人旅行客が殺到しているのかもしれません。
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株主総会で指摘していた通り、インバウンド需要が伸びることによって企業は盛り上がりを見せます。
しかし、既存のお客さんからは、すこし寂しさを感じる人もいるかもしれません。
だからこそ、接客を区別してほしいという声もたしかにあります。
売り場を見ると、工夫を凝らしていましたね。免税などの手続きはどうしても時間がかかるので、下記の写真のように、工夫して接客しているようですね。
▶写真9 化粧品売り場の看板

こうした工夫が、髙島屋にはじわじわと求めれているのかもしれません。
外国人だから、日本人だからと表面的な区別するのではなく、等しくみなが同じサービスを、気持ちよく受けられるような工夫や生産性の向上をぜひしてほしいと思います!
これからも髙島屋をはじめ、百貨店の企業努力にとても期待したいですね!楽しみにしています!
おまけ1
化粧品売り場に、『バーチャルメイク』なる機械が置いていました。お化粧ができる疑似体験ができるとは、驚きました…。
あんまり使っている人はいなかったけど、流行っている…?
おまけ2
天王寺駅近くの、あべのハルカス近鉄百貨店にもお邪魔しました。
もちろん、化粧品売り場は、髙島屋さんと同じように賑わっています。
アルビオンのイベントをやっていたらしく、長蛇の列をなしていました…!(おそるべし、化粧品売り場…!)
*注
髙島屋は高島屋と表記するケースもありますが、本記事では髙島屋で統一しています。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました^^
下記のコラムも、応援の想いをこめて書きあげています。ひと休みしたら、ぜひご覧ください。
▼財務諸表・決算書を勉強してみたい方はどうぞ^^