[最終更新日]2019年6月10日 [読了目安]こちらの記事は4分程で読めます

『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
こども向けのお金教育って悩みますよね。キッズ・マネー・ステーションの認定講師でもあるこすぴーが、全5回でお答えしていく「キャッシュレスを学ぶシリーズ」の第1講座目「上手なキャッシュレス教育」をご紹介します。
お相手は、小学3年生の息子さんがいる、なつなさんです。
よろしくお願いします!わたし自身もあまりキャッシュレスに馴染みがなく、どう教えたらいいのか、少し不安なんです。

そうですよね。なので、まずはぼくたち大人世代が少し勉強してから、すこしづづこどもたちにも教えていきましょうね^^
➤目次
1.イマドキのキャッシュレス事情を知る
2.キャッシュレスのメリット・デメリット
3.こどもへの上手なキャッシュレス教育
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1.イマドキのキャッシュレス事情を知る

こどもへの教育の前に、わたしたち親世代もすこし見えないお金、キャッシュレスについて振り返っていきましょう。
①キャッシュレスの種類は何がある?
・電子マネー
交通系:Suica(スイカ)、ICOCA(イコカ)、PASMO(パスモ)
企業系:iD、QUICPay、WAON(ワオン)、楽天edy、nanaco(ナナコ)、
ペイ系:LINE Pay、PayPay(ペイペイ)、楽天Pay
・クレジットカード
VISA、JCB、MasterCard(マスターカード)、アメリカン・エクスプレス(アメックス)
・デビットカード
VISAデビット、JCBデビット
これだけたくさん記載しても、まだまだ書ききれないくらいたくさんの種類があります。
みなさんは、どのキャッシュレスを使っていますか?
「見たことある!」と思いつつも、まだ使ったことはないっていうケースもありますよね。
企業もキャッシュレスの導入を頑張っている事例があって、
楽天では、「完全キャッシュレスのスマートスタジアム構想」として
東北楽天ゴールデンイーグルスとヴィッセル神戸のスタジアムで決済手段の完全キャッシュレスを促進しています。
・楽天生命パーク宮城
・ノエビアスタジアム神戸
▸資料1 スマートスタジアム
②日本と世界の決済比率はどれぐらい?
では、日本と世界ではどれぐらいのキャッシュレス比率なのかも見ていきましょう。
どれぐらいの比率で、日本はキャッシュレスが採用されていると思いますか?
経済産業省にデータがありましたので、こちらをご覧ください。
ぼくは、、、びっくりしました(笑)
▸資料2 日本の決済比率
( 経済産業省公開資料より)
ぼくも初めてこのデータ見たときびっくりしたんですが、意外と高くないんですね。
『意外と』とつけたのは、クレジットカードを含めた比率なので、大体40%ぐらいかな?とも思っていましたが違いましたね。
2016年:20.0%
2008年:11.9%
この8年で約2倍増えたとはいえ、全体で約20%の比率でした。
まだまだ、現金決済がメインを占めており、クレジットカードを含めたキャッシュレスは少数派だということがわかりました。
では、世界はどうなのか。
これも、経産省にデータがありましたのでご覧ください。
▸資料3 世界の決済比率

このデータは本当に面白いですね。2つだけ言及しますね!
決済比率第1位は韓国
まず、韓国の決済比率がなんと、96.4%!!
もう、現金持ってたらレアキャラといわんばかりの導入率です。
ということは、小中高生含めたこどももキャッシュレスということなので、
お隣の国、韓国から、キャッシュレス教育を学ぶエッセンスがあるかもしれませんね。
(いつか記事にしてみたいと思います。)
オリンピックがあると決済比率が伸びる
オリンピックを契機に、キャッシュレス比率が伸びた国が2つありました。
イギリスと中国です。
イギリスは2012年にロンドンオリンピックが、中国は2008年に北京オリンピックがありましたので、
政府主導で推し進めた背景もあるのでしょう。
この両国はこの数年で、20~30%近くの比率が増えていますね。
ということは、日本も2020年の東京オリンピックをきっかけに爆発的にのびるんでしょうか。注目したいところです。
こう見ると、日本が遅れている…とよくニュースになるのがわかりました。

世界では進んでいるから、政府も危惧しているようだね。2020年東京オリンピック、2025年大阪博覧会もあるので、2027年までに40%の導入率を政府は目指しているようだしね!
番外編)ドイツの事情
ドイツの決済比率が実は日本よりも低いのです。
欧米だから決済比率が高いわけではなく、まだまだ現金志向が強いという分析がなされていましたね。
どこか、国民性が似ているのかしら(^^;
2.キャッシュレスのメリット・デメリット
とはいえ、まだまだキャッシュレスのメリットがよくわかっていません!

そうだよね。こども世代からしたら当たり前だけど、ぼくたち大人世代だとあまりメリットがわかりづらいということでまとめてみました。
<メリット>
・現金の出し入れの面倒がなくなる
現金をレジや支払い時に出さなくても済むので、いちいちお金を探したり、お釣りをもらう必要がありません。
コンビニや駅ナカでお買い物をするときに、ものの数秒でお買い物ができます。
・ポイントや還元が受けられる
〇〇%オフやポイント2倍!など、クレジットカードや〇〇ペイで支払うことで、通常よりもお得に買うことができます。
最近の事例だとPayPayで100億円還元キャンペーンがありましたよね。消費者にものすごい恩恵が受けられるということで、かなり話題になりました。
・海外で使うことができる
クレジットカードを持っていれば、両替せずとも、海外でお買い物をすることができます。両替手数料を払わなくて済むので賢くお買い物ができますね。
・入出金の履歴が分かる
履歴がわかるのも大変メリットです。いくら使ったのか、ネットですぐに見られるのも大きな特徴でしょう。
最近では、家計簿アプリと連動しているため、「マネーフォワード」や「Zaim」を利用している方も多いのではないでしょうか。
<デメリット>
・無駄使いをしてしまう可能性がある
一番不安視するデメリットとして多いのが、この浪費だと思います。手軽さゆえ、お金の減りに気づかず、どんどん消費してしまうというデメリットがあるのも事実でしょう。
・使える場所が限られる可能性がある
一部のお店では、「現金のみ」のお店もあります。一部の個人商店や100円ショップなどでは、まだまだ多いかと思います。そうすると、結局、現金持ってなきゃダメだよね、ということもあると思います。
・手数料がかかる場合がある
一部のクレジットカードは年間費がかかったり、交通系のカードも最初はデポジット料金がかかります。また、手数料ではないですが、〇〇ペイの場合、スマホや携帯がないと支払えないのも事実です。
わたしはやっぱりこの浪費しそうだから…って理由で、どうしても踏み切れないんですよね。

Amazonや楽天で、簡単に決済できて、お金を使った感覚が減りますよね。それも大事なマネー教育かもしれませんね。
3.こどもへの上手なキャッシュレス教育の方法

とはいえ、時代はキャッシュレス社会に進んでおり、こどもたちが大人になるにつれ、使わざる得ないのも事実でしょう。どうせなら、きちんと正しい使い方を教えたいですよね。
ぼくの結論は、『キャッシュレスは、ルールを決めて、上手に、賢く、使う。』と教えています。
この「キャッシュレスを学ぶシリーズ」では、この3つの視点で
わかりやすくお伝えしていきたいと思います。
①ルールを決める
これはキャッシュレスに限らずかもしれませんが、自分なりのルールを決めないと、
お金は湯水のごとく出ていってしまいます。
たとえば、カードは限度額を決める、交通系ICはオートチャージ機能はつけない、などです。
なので、大事なことは『自分ルール』を決められるこどもになれるようにトレーニングすることです。
②上手に使う
これは、適材適所で使いわけてほしいということです。
完全にキャッシュレスを使わないのも手ですが、便利なサービスは積極的に使ってほしいということです。
たとえば、交通系カード。
いまや電車やバスに乗る時に、切符や現金で払うケースって減りました。圧倒的に、チャージしておいた方が便利だからですよね。しかも、毎回、切符を買っていたら時間がかかりますしね。
③賢く使う
最後は賢く使い来なしてほしいということです。うまく使えば、お得に使える機会が爆発的に増えるということです。
たとえば、『Kyash』というサービスを知っていますか?
こちらはクレジットカードを紐づけたプリペイドカードですが、
支払い時に、なんと2%のキャッシュバックが受けれます。
通常の、クレジットカードのポイントに加えて2%ですから、
もしかしたら消費税分くらいは賄えるかもしれませんね。
こんな風に、ちょっと工夫するだけで、お得にお金を使えることを教えるのも大事な金銭教育(マネー教育)だと思います。

この3つの視点を持って、第2講以降はこども向けのキャッシュレス教育の方法を進めていくね。
第2講:電子マネーはどう使わせる?
まずは一番身近で、とっつきやすい電子マネー(交通系)について、記事を書いています。キャッシュレス教育の第1歩はスイカやPASMOから始めてみましょう。
≫記事はこちらへどうぞ(準備中)
第3講:クレジットカードはどう使わせる?
18歳以上でなければクレカは作れませんが、親からクレカの教育を受けた方って少ないんじゃないでしょうか?こどものうちから教えておかないと、教える機会を逃しています。
ネット支払いを教えるよりも先に、クレジットカードについてのマネー教育をしておきましょう。ネット支払いは結局、クレカと紐づいている場合が多いからです。
≫記事はこちらへどうぞ(準備中)
第4講:ネット支払いはどう使わせる?
つぎに、スマホやパソコンを持つこどもがいたら教えておきたいマネー教育です。ネット社会だからこそ、上手に付き合う方法を教えておきたいですね。
≫記事はこちらへどうぞ(準備中)
第5講:ポイント支払いはどう使わせる?
ポイントがつくと、そこから支払えるケースが増えてきました。これも立派な見えないお金、キャッシュレスです。
≫記事はこちらへどうぞ(準備中)
たしかに、これから成長するこどもは、いつかは学んでいくんですもんね!だったら、正しく教えたいのが親の気持ちなので、頑張って勉強してみようと思います!

もしかしたら、数年後はこどもの方がよく知っている…なんてこともありますから、ぼくたち大人世代も頑張って知識を蓄えましょう!^^

記念すべき第1講座目の授業、大変お疲れさまでした^^
次の授業は「第2講:交通系電子マネーを使ってみよう!」です。
ひと休みしたら、ぜひご覧ください。
・第1講:キャッシュレス教育の到来!←イマココ
・第2講:交通系電子マネーを使ってみよう!
・第3講:クレジットカードの意味を教えよう!
・第4講:ネット支払いを正しく教えよう!
・第5講:ポイント支払いも立派な見えないお金!
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