[最終更新日]2019年10月14日↺ [読了目安]こちらの記事は3分程で読めます
『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
ふゆみさんと一緒に、財務諸表・決算書の読み方を3時間でマスターする無料講座の2-8回目となります。
今回は、最後にチェックして欲しい安全性分析の解説です。
前回までで、色んな比率分析でしたが、今回もそういう分析ですか?
いえ、今回は比率ではなく、ざっくりとキャッシュ・フロー計算書の状況を知る分析です!
1.『キャッシュ・フロー計算書』を見よう!
安全性分析では、2つの分析方法で主に貸借対照表をチェックしていました。
3つ目の分析方法は、貸借胎諸表での分析で異変を感じたら、絶対に分析しておいてほしい方法です。
(異変を感じずとも、念のためチェックして欲しい!)
それは、『キャッシュ・フロー計算書』を必ずチェックする分析方法です。
もう一度おさらいになりますが、会社が倒産するのは
『現金』がなくなってしまうから。
そのため、大事な現金の動きが記載している
キャッシュ・フロー計算書をチェックすることが安全性分析に繋がります。
2.『キャッシュ・フロー計算書のパターン』を見よう!
ざっくりでいいので、3つの区分のキャッシュ・フロー計算書を『プラス・マイナス』の大きさで捉えて欲しいです。
プラス?マイナス?ちょっとイメージが欲しいです!
下にイメージ図を書きました、まずはこちらを見てみよう!
< キャッシュ・フロー計算書のパターン >
✔ プラス = 現金が『入金』された
✔ マイナス = 現金が『出金』された
プラス・マイナスの大きさは、現金の大きさを示しているよ。
大きいプラスは、それだけ現金が会社に入ったってことね!
キャッシュ・フロー計算書にも、図のように様々なパターンがあります。
✔ 自分が分析する会社が、どのパターンに区分されるのかチェックして欲しい
✔ プラス・マイナスの大きさの要因を細かく探ってほしい
分析ステップをまとめると、下記のようになります。
Case
営業C/F:+300万円
投資C/F:△500万円
財務C/F:+100万円
① 現金の大きさと種類を、プラス・マイナスで表現する
✔ ざっくりイメージで、キャッシュ・フローを捉えましょう。
✔ 『投資C/Fが大きく支出しているかな?』と捉えるざっくりさで大丈夫です。
② 何の項目が一番大きい金額なのか?
✔ ステップ①で捉えた内容を細かく分析していきましょう。
✔ 何に現金を使ったのか?それとも獲得したのか?
この場合は、投資C/Fで大きく現金が支出されているので、
固定資産なのか?
有価証券なのか?
それとも・・・?
③ なぜそのような動きをしているのか?
✔ ステップ②で原因項目がわかったら、それがなぜそのような動きになっているのか考えます。
✔ この段階では、他の財務諸表の貸借対照表や損益計算書、または他の決算資料で原因を探る必要があります。
3.解釈の仕方は、その会社次第である!
それでも、すべてがさきほどの図のような解釈になるとは限らないんだよ。
え、そうなんですか?例えば、どういうことですか?
たとえば、下記はフリマで有名なメルカリさんのキャッシュ・フロー計算書を持ってきました!
< メルカリのキャッシュ・フロー計算書> 単位:円
営業C/Fで△3,437百万円の現金が出金しているのに、投資C/Fでさらに△1,944百万円の出金、そして財務C/Fで+63,617百万円が入金されています。
すると、『本業で稼いでないのに投資して、借金しててやばい!』と早まって解釈してはいけないんだ。
なんでですか?
会社にも成長のステージがあるんだよ。
たとえば、メルカリさんのような新興ベンチャーだったら、会社のスタート期なので、最初はどうしても『営業』で稼げず、『投資』が大きくなる。
なるほど!当然、創業したてだから、最初はお金がかかるってことですね!
正解!!
創業期はどうしてもそういうお金の使い方にならざるを得ない。そして、借金している。けど、創業期ではない会社が同じようなパターンだった場合は…要注意だね!
キャッシュ・フロー計算書には、本当にさまざまなパターンがあります。
ZAIMの教室でも、企業分析の実践ができるので、
ぜひそこでも経験を積んで欲しいと思います。
・2-6 倒産しないかな?① 資産に占める『純資産』の割合を知る!
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