[最終更新日]2019年4月8日 [読了目安]こちらの記事は4分程で読めます
『ZAIMの教室 財務諸表専門の学校』のこすぴーです。
ふゆみさんと一緒に、財務諸表・決算書の読み方を3時間でマスターする無料講座の3-12回目となります。
2つ目の成長性分析に行きましょう。
・自力で成長しているのか?
・他社と成長しているか?
でしたね。
今回は、理解を優先させるために、資料としては載せませんでした。
※実際にこの3年間での合併はありませんでした
▶ 成長のパターンを復習したい方はこちらへ(成長性②の解説)
1.『成長のパターン』をおさらい!
少しだけ、成長のパターンをおさらいしてから、分析していきましょう!
企業の成長には2つのパターンがありました。
▼ 自力で成長するパターン
代表例:ユニクロさん
✔ 自社で工場設備の投資を行い、服を売って儲けを得る
✔ そのお金でまた再投資をおこなう良い成長サイクルを描けていました
✔ 固定資産→売上→利益→純資産
▼ 他社と合体して成長するパターン
代表例:ソフトバンクさん
✔ 携帯事業で稼ぎつつも、世界中の有望なビジネスへ投資を行っています
✔ 半分は携帯会社ですが、半分は投資会社として活動して大きく成長しています
どちらが良いというわけではありませんが、
①のパターンをチェックしつつ、②の合体した会社の将来性を注視する必要があります。
2.『JALの成長パターン』を知ろう!
それでは、ここから実際の成長パターンを見ていきましょう。
① 自力で成長するパターン
< 日本航空(JAL)の自力で成長するパターン >
分析してみてどう感じたかな?
うーんと、感覚的にですが、『投資はしても利益が得られず』って感じですか?
いい感じにざっくり捉えられてるね!
▶ 3年間の『固定資産』
131万円→126万円→121万円
固定資産の推移を見ていくと…
固定資産の投資額はそこまで大きくは変わってはいません。
▶ 3年間の『売上』
223万円→195万円→114万円
▶ 3年間の『営業利益』
1.6万円→△6.3万円→△17.7万円
しかし、売上と利益の推移を見ていくと…
売上も利益も大幅に減少しています。
▶ 3年間の『純資産』
471万円→196万円→156万円
その結果、純資産額を見ていくと…
自分のお金である純資産を減らす結果になりました。
< 日本航空(JAL)の自力で成長するパターン >
これは、あまりよくないパターンですよね…?
固定資産がある割に、売上と利益が稼げていないので、厳しいサイクルになっていそうですね。
② 他社と合体して成長するパターン
今回は、理解を優先させるためにこちらの参考資料は載せませんでした。
実際にも、特に買収や合併があったわけではありません。そもそも、買収できるほどの現金を持ち合わせているわけでもないので…。
3.『今後の見込み』があるか?
今回は、どちらのパターンで成長しているかと言ったら、
『自力で成長するパターン』
の方でした。
しかし、投資と回収のバランスがうまく機能していないというのが、一緒に見た分析結果です。
この投資には、中型機・小型機の投資だけではなく、安全のための設備投資もあります。
たとえば、一部のウィングやタイヤを取り換えたり、システムの改修もあります。
たしかに、安全のために投資をせざるを得ない事情もあるんですね…。
そうだね。だからこそ、しっかりと売上と利益を生み出せなければ、空の安全も生み出せないってことだよね。
3時限目第12回目の授業、大変お疲れさまでした^^
次の授業は 「3-13 大きくなるかな?③ 『成長の要因』を知る!- 日本航空(JAL) -」です
ひと休みしたら、ぜひ読んでみてくださいね!
・3-11 大きくなるかな?① 『バランスの良さ』を知る!- 日本航空(JAL) -
・3-12 大きくなるかな?② 『成長のパターン』を知る!- 日本航空(JAL) -←イマココ